研修メモ

大切なことを抜粋

読解力

 

「読解力」について考えてみたいと思います。

 

できる子は本をこう読んでいる

「小学生のための読解力をつける魔法の本棚」

麻布学園国語科教諭 中島 克治著 小学館

より抜粋

 

読解力とは、本を読んで書かれている内容を理解し

また、行間から書き手の言いたいことをくみ取る力

です。つまり、書き手という一人の人間と向き合え

るかどうかであり、コミュニケーションの力にも通

じます。

 

本をよく読む子は感情が豊かです。それは感情的と

いうことではなく、感情をうまくコントロールでき

るという意味です。人の心の奥深くを察することが

できるから、相手をむやみに傷つけることもないし

トラブルも防げる、つまり「読解力」あるのです。

 

読解力=人間らしさを養う

 

読書は読解力をつけるために最も効果的な方法です。

読み進む中で「次はどうなるんだろう」と書かれて

いることを理解しようとしたり、想像力をふくらま

せることで考える力がつきます。また、登場人物の

心を「読解」することにつながるからです。

同時に、読解力とは、日々の生活の中でのさまざま

な気持ちや体験が、子どもの内面で言語化され、根

づく中で生まれる総合力でもあるのです。

 

まず大人が本を楽しもう

よく言われることですが、お父さんやお母さんがよ

く本を読むご家庭では、子どもの読書へのハードル

は低いものです。親が本を読む姿をいつも見ている

わけですから、子どももよむことに抵抗がないので

しょう。はじめから読書に対して肩の力が抜けてい

るというわけです。

反対に、親が全く本を読まないのでは、子どもにだ

け読書を勧めても説得力はありません。いろいろな

事情はあるかもしれませんが、まずは親が少しずつ

でも読書の習慣をつけるようにしていきましょう。

 

読まない子には読み聞かせから始めよう

本を読まないお子さんには、ぜひ読み聞かせから始

めてください。

挿絵が魅力的なものや、童話や昔話など、短い物語

がいいと思います。そして読み聞かせるときは「面

白いね」などと感想も口にしましょう。こうしたお

父さん、お母さんの気持ちは伝わるものです。

 

読み聞かせというと、せいぜい低学年のころまでと

思われているかもしれませんが、私は高学年でも読

み聞かせを推奨します。小学生のうちはそれぐらい

関わってあげたほうが、本と向き合いやすくなると

思うのです。私自身、小学生のときに父親に読んで

もらっていましたし、そのときに読んだ作品は深く

心に残っています。

とはいっても、5、6年生ともなると、親に対して

反抗的な気持ちを持ちやすい時期ですから、そんな

ときは少し離れてみることも必要でしょう。無理強

いはせず、できるときに少しずつ読んであげてくだ

さい。

 

絶対に外せない読み聞かせのコツ

読み聞かせをするときは、子どもにも目で文字を追

わせましょう。そうやって文字を読んでいくことで

自然と文のまとまりを理解し、どこで切ったらいい

のか、ストーリーや段落のひとかたまりはどこまで

か、ということも把握できるようになり、知らず知

らずのうちに文章を読む力が育ちます。

親御さんは「上手に読まなければ」とプレッシャー

を感じる必要はありません。うっかり1行とばして

しまったり、読み方を間違えたりしたときには、子

どものほうから「それ違うよ」と教えてくれること

もあります。お子さんがちょっとした優越感を持つ

瞬間ですね。

 

読解力を高める読み方を身につけよう

国語で求められる読解力とは、筆者や登場人物の言

っていることや伝えようとしていることに対して、

「こういうことを言っている」とか「こういうこと

を伝えようとしているのだと思う」と、自分なりの

言葉で表現できる力です。

そういう力をつけるには、文章を読みながら「要す

るに作者は・・・と、考えているんだな」と、心の

中で言いかえてみるのが効果的です。書き手の意図

を意識して読むことで、しだいに行間に込められた

ものまでも感じられるようになっていくのです。

この意識的な読書で一番大切なことは、書き手の思

いや伝えたいことを「自分なりの言葉で言いかえる」

ということ。ただ書き連ねてある言葉を抜き出して

つなげただけでは、書き手の意図を自分なりに理解

したことにはなりません。

そのためには、文章の具体的な表現や展開にだけと

らわれるのではなく、ときにはそこから離れて作品

全体を見渡すような行為もまた必要になってきます。

 

以上、保護者の皆さんに参考になると思ったものを

抜粋しましたが、一部分を抜粋するのではなく

一冊の本全体を深く読み取って、自分の言葉で表現

できる力が読解力であることがよくわかります。

 

 

 

「元気な脳が 君たちの未来をひらく」

 

 

元気な脳が 君たちの未来をひらく

東北大学教授 川島隆太 著 くもん出版 より

 

 

この本からわかることは

 

子どもたちの成長にとって大切なことは

「早寝早起き」 

自分で寝る時間を決めて習慣にすること

遅くても、午後9時には必ず寝る

朝ご飯を食べる「できるだけおかずを多く」

 

 

何のための学校での勉強なのか

キーワードは「作動記憶トレーニング」

学校の勉強をすることで、自分の脳を

トレーニングすることができる。これにより

将来、さまざまな能力をのばし、夢の実現が

可能となっていくそうです。

すばらしいことです。

 

本の中には、作動記憶トレーニングによって

脳の活性化により運動能力が飛躍的に

のびた実験結果も紹介されています。

 

また、毎朝行ってるメソッド「百マス計算、

音読、漢字」も作動記憶トレーニングそのも

のであり、前頭前野がきたえられ能力が高ま

るようです。

川島先生は、統計的な手法でそれらを証明さ

れています。

 

学習の基盤となる

「作動記憶トレーニング」を大切にしていき

たいと思いました。

 

ボケ防止など生涯を通して役立っているようです。

 

 

 

幸福について考える   日本教育No481より

幸福へ至る道とは何か

早稲田大学名誉教授 池田雅之 より

 

・・・略・・・

メーテルリンクの『青い鳥』

この話は、日本では、「幸福」というものは

実は自分たちの足下にあるんだ、という教訓

めいた一種の道徳劇として伝わっている。

しかし、メーテルリンクが子どもたちに本当

に伝えたかったことは、「幸福は求め続ける

ものである」ということ、そして幸福と不幸

は、一枚のコインの表裏のように変わりやす

いものであるということであった。

(長谷川宏『幸福とは何か』中公新書参照)。

 

・・・略・・・

「人は幸福になろうと思わなければ幸福にな

れない。だから、自分の幸福を望まなければ

ならないし、自分の幸福を作り出さなければ

ならない。・・・幸福になることは、他人に

対する義務でもあることだ。・・・男女を問

わずすべての人が生涯にわたって、考え続け

ねばならないのは、幸福こそが-自力で獲得

した幸福こそが-もっとも美しい贈物であり、

もっとも豊かな贈物ということだ」

(長谷川宏『幸福とは何か』)

 

メーテルリンクもアランも「幸福」を求め続

ける人生という旅は、人間の究極の「希望」

の旅であり、人間としての「義務」の実現

のための長い旅であることを明言している。

 

 

 

子どもと本  耳からの読書  日本教育No481より

子どもたちを本の世界へ いざなうために

公益財団法人東京子ども図書館理事長

張替 惠子

より抜粋

 

・・・略・・・

一般に、字が読めるようになると読み聞かせ

はおしまい、自分で読みなさいと突き放しが

ちですが、ここで、よい読者となるきっかけ

を失う子どもがたくさんいます。

子どもの文字を読む技術が、耳から聞いて理

解できるレベルに追いつくには数年かかります。

このギャップを埋めるのが、読み聞かせなのです。

毎日の生活の中で、テレビを消し、スマホや

パソコンから離れて、十五分でも二十分でも

本を読んでもらう習慣は、子どもたちにとって

至福の時間です。そして親や周囲の大人にとっても

日常の煩わしさから解放される貴重なひととき

となるでしょう。

・・・略・・・

不読率、そしてPISAの調査で低下が顕著だった

読解力を改善したいなら、何より、子どもと寄り

そう大人がいて、読むことが楽しいという体験を

たっぷりさせてあげることです。

本を読むことは、読解力や表現力の向上が目的

ではありません。あらゆる芸術同様、新しい

知覚を目覚めさせ、魂を揺さぶり、子どもの

精神的な経験を豊かにすることです。

読者を育てたいなら、読むに値する本がどれほど

多彩な喜びや美しさに満ちているかに気づかせ

てあげればよいのです。

・・・略・・・

 

伝え方もレシピを使えば、、、  日本教育9月号より

日本教育9月号No480より抜粋

巻頭インタビュー

伝え方もレシピを使えば、人間関係をより良くできる

ウゴカス代表取締役社長 佐々木圭一

 

中略

コミュニケーションの基礎は、

まずは、思ったことをそのまま言葉にしないこと。

2番目が、相手のことを想像すること。

3つ目が、相手のメリットと一致するお願いをつくること。

この3つのステップで伝えると、いままでノーだったお願

い をイエスに変える可能性を高めることができる。  

 

例えば先生方が、保護者から「子どもの進路を、もっとき

ちんと考えてください」とストレートに言われたら、「こっ

ちもちゃんと考えているのにひどい親だな」などと思いかね

ません。しかし、「先生方は、授業の準備に学校のイベント

など、ほんとお忙しいですよね。さらに子どもの進路も考え

ないといけないですし。実は進路で悩んでおりまして」と言

われると、先生方も前向きに聞いてくれると思います。人は

認められると、相手の要望に応えたくなるものです。  

 

 逆に、学校から保護者に対して「積極的に学校行事の手伝

いをしてください」と言っても、保護者も忙しいし、「それ

は学校の仕事でしょう」と反発されかねない。しかし「○○く

んの成長のため、いっしょに学校行事をつくりあげましょう」

と声を掛けてみてはどうでしょう。子どもの成長は親にとって

嬉しいこと。そのためであればやりたいと考えてもらえる。

 

 また、「いっしょに」という言葉はチームワーク化という技

術で、人は「いっしょに」と誘われると嬉しい。普通に誘われ

るよりも話に乗りたくなるのです。  

 

 今までは伝え方に悩んでも方法が分からなかったので、人生

経験を積むとか、失敗と成功を何度も繰り返すことによっ て話

す内容も深まり、多くのことが伝えられるようになると 思われ

ていました。もちろん実際にそういうことあります。 しかし、

料理のレシピのように伝え方にもレシピがあって、そ のレシピを

使えば誰でも上手に伝えることができます。

 

 その伝え方の技術で人間関係をよりよくすることができる。で

すので、 子どもたちにも知ってもらいたいですし、子どもを持

つお父さんお母さん、また、教育関係者の皆さんには、ぜひ、

伝え方の技術を知ってもらいたいと思っています。

 

筆者著 「伝え方が9割」ダイヤモンド社

 

 

 

直感の95%は正しい!   PHP10月号より

PHP10月号より抜粋

 

直感の95%は正しい! 加藤一二三(棋士九段)

 

中略

 

直感の声に従ってみる

 

「直感精読」

これは、私がよく色紙に各言葉の一つです。

「直感でひらめいた手を徹底的に精読し、裏付け

をもって指す」という将棋の極意をあらわしたものです。

 

いつもではありませんが、時折、盤面を見た瞬間、パッと

直感的に手が浮かんでくることがあります。私は、そのよう

にひらめいた手は、95%いい手だと考えています。もちろ

ん、熟考の末に、後から浮かぶ手もあります。「そちらのほ

うがいい手ではないか」と大いに迷うことも確かにあります。

 

しかし、最初にひらめいた手と後から考えた手が甲乙つけが

たい場合は、私は、最初にひらめいた手で勝負してきました。

 

なぜなら、ひらめきは無心だからです。反対に、後から考え

た手は、”勝手読み”。つまり、自分の都合のいいように勝手

に考えをこねくり回したもので、一見正しいようでいて、ど

こかに落とし穴があることも多いのです。

 

中略

 

ふと思った、ピンときた。そんな直感の声を「単なる気のせい」

と見逃さず、素直な心で従ってみるのもいいのではないでしょう

か。それもまた、「いいこと」を引き寄せる方法ではないかと

思うのです。

 

 

教室の窓2018.9VOL.55より 授業改善の視点

教室の窓2018.9VOL.55より 授業改善の視点より抜粋

 

授業改善の視点

中略

OECDのEducation2030では、見通しを持つという

Anticipationと、実際に学習や行動するというActionと

振り返りとしてのReflectionを組み込んだAARと呼ばれる

サイクルをきちんと回すことが、学びを深めていくために

大切であるとされています。

 

例えば、Anticipationについて、先生が授業の初めに課題を

提示する場合に、「今日はこれをやります」と単に板書を

するのではなく、前の時間とのつながりについても子どもに

質問を投げかけることから始める。また、教材の見出しを

黒板に書く場合でも、先生が先にさっと書いてしまうので

はなく、途中で書くことを止め、「あれ、何だろうね?」

と質問して、子どもが「今日はこれをやるんじゃないか」

とつぶやいた言葉を拾い上げながら、一緒に取り組みたい

課題や見通しを持たせる。

 

このように子どもを授業に参加させながら、いかにAAR

サイクルをつくっていくかということは、子どもとのかか

わりの面でもとても大事なことであると思います。

 

もちろん知識として教えなければいけないところもあれば

挑戦的に、より探求的に課題に取り組むべきところも両方

あるわけです。

先生方には、課題全体の質を上げていただくのと同時に

授業の流れの中で、子どもがほんの少しでも見通しを持て

るようにしっかりかかわっていただきたいと思います。

 

 

 

これからの英語教育で大切にしたいこと

英語情報 2018夏号より抜粋

 

英語教育セミナー2018

特別講演

これからの英語教育で大切にしたいこと

~新しい学習指導要領を踏まえて~

琉球大学教育学部 大城 賢 教授

 

 

・「相手が一生懸命聞いてくれれば、話す側もうれしく

 相手に分かりやすく自分の考えや気持ちを伝えようと

 する姿勢が生まれます」

 

・「外国語の学習は言葉の学習であり、言葉には自分の

 考えや気持ちを伝える役割、人と人をつなぐ役割があ

 ること、教室は言葉を学ぶ場であって、実際に使う場

 である。」

 

・「新学習指導要領でも記述があるように、小学校の外

 国語活動では、子どもたちは友達と関わり合い、やり

 取りを通じて友達や自分のよさを再認識し、他者理解

 や自尊感情が育まれます。また、外国語科では、相手

 の話を注意深く聞いて、相手の思いを理解しようとし

 たり、自分が持っている知識を活用して自分の思いを

 伝えようとしたりする体験を通じて、コミュニケーシ

 ョンの難しさや大切さを感じることが重要です。」

 

・「学習指導要領は、学びの地図です。小学校の先生だ

 けでなく、専科教員、指導主事、中学校や高等学校お

 よび大学の先生、教科書会社、そして保護者まで、み

 んなが同じ地図を見ていることが大切です。小学校で

 は学級担任、専科教員、ALT、JET、地域人材な

 ど多様な人が関わります。関わる人が増えるほど、こ

 の学びの地図が重要なのです。」

 

・「コミュニケーションを行う目的・場所・状況を明確

 に設定すること」「言語活動は、目的・場所・状況に

 応じて行うものであり、学習指導要領では言語活動と

 は『実際に英語を用いて互いの考えや気持ちを伝え合

 う活動を意味する。』と再定義しています。高学年で

 教科化されることによって、読むことや書くことが導

 入されますが、考えや気持ちを伝え合う要素がない活

 動、たとえば、発音練習や機械的に英語の文字を書く

 活動などは、言語活動ではなく練習です.練習だけで終

 わることがないように留意する必要があります」

 

  学びの地図の共有

  言葉の学習

  など、ポイントがわかりやすく説明されています。

  

  

考え続けること   小学校時報7 No.803より

小学校時報7 教育随想より抜粋

「大切なことは、考え続けることです。

 考えをやめた時、

 生み出す力は、ゼロになる」

 北星鉛筆株式会社代表取締役社長 杉谷 和俊

 私の好きな言葉に

 「子ども叱るな、来た道だ、年寄り笑うな、行く道だ」

 ・・・・

 人間は、考えたことしか実現できません

 「何を夢見て、何を考えるか」が時代を生き抜く大きな問題です。

 

 考え方のクセ

 1 将棋やオセロは誰でも一手を打てますが、相手が

  どのような手で来るかを考えるように、まず相手の気持ち

  見ている人、家族、友だちとみんなの気持ちを考え、行動

  すること。みんなが応援してくれるようになると、自分の

  夢が叶う。

 2 アリの目線と鳥の目線で考えること。

   アリは、細かい部分がよく見えますが、全体は見えません。

   鳥の目線で全体・時代の流れを見ます。この二つの目線を

   行ったり来たりして同時に全体を考えます。

   考える時の、クセとして考え続ける、アイデアがひらめい

   たら、実行する。この繰り返しが大切だと考えています。

 

・・・・