研修メモ

2018年9月の記事一覧

伝え方もレシピを使えば、、、  日本教育9月号より

日本教育9月号No480より抜粋

巻頭インタビュー

伝え方もレシピを使えば、人間関係をより良くできる

ウゴカス代表取締役社長 佐々木圭一

 

中略

コミュニケーションの基礎は、

まずは、思ったことをそのまま言葉にしないこと。

2番目が、相手のことを想像すること。

3つ目が、相手のメリットと一致するお願いをつくること。

この3つのステップで伝えると、いままでノーだったお願

い をイエスに変える可能性を高めることができる。  

 

例えば先生方が、保護者から「子どもの進路を、もっとき

ちんと考えてください」とストレートに言われたら、「こっ

ちもちゃんと考えているのにひどい親だな」などと思いかね

ません。しかし、「先生方は、授業の準備に学校のイベント

など、ほんとお忙しいですよね。さらに子どもの進路も考え

ないといけないですし。実は進路で悩んでおりまして」と言

われると、先生方も前向きに聞いてくれると思います。人は

認められると、相手の要望に応えたくなるものです。  

 

 逆に、学校から保護者に対して「積極的に学校行事の手伝

いをしてください」と言っても、保護者も忙しいし、「それ

は学校の仕事でしょう」と反発されかねない。しかし「○○く

んの成長のため、いっしょに学校行事をつくりあげましょう」

と声を掛けてみてはどうでしょう。子どもの成長は親にとって

嬉しいこと。そのためであればやりたいと考えてもらえる。

 

 また、「いっしょに」という言葉はチームワーク化という技

術で、人は「いっしょに」と誘われると嬉しい。普通に誘われ

るよりも話に乗りたくなるのです。  

 

 今までは伝え方に悩んでも方法が分からなかったので、人生

経験を積むとか、失敗と成功を何度も繰り返すことによっ て話

す内容も深まり、多くのことが伝えられるようになると 思われ

ていました。もちろん実際にそういうことあります。 しかし、

料理のレシピのように伝え方にもレシピがあって、そ のレシピを

使えば誰でも上手に伝えることができます。

 

 その伝え方の技術で人間関係をよりよくすることができる。で

すので、 子どもたちにも知ってもらいたいですし、子どもを持

つお父さんお母さん、また、教育関係者の皆さんには、ぜひ、

伝え方の技術を知ってもらいたいと思っています。

 

筆者著 「伝え方が9割」ダイヤモンド社

 

 

 

直感の95%は正しい!   PHP10月号より

PHP10月号より抜粋

 

直感の95%は正しい! 加藤一二三(棋士九段)

 

中略

 

直感の声に従ってみる

 

「直感精読」

これは、私がよく色紙に各言葉の一つです。

「直感でひらめいた手を徹底的に精読し、裏付け

をもって指す」という将棋の極意をあらわしたものです。

 

いつもではありませんが、時折、盤面を見た瞬間、パッと

直感的に手が浮かんでくることがあります。私は、そのよう

にひらめいた手は、95%いい手だと考えています。もちろ

ん、熟考の末に、後から浮かぶ手もあります。「そちらのほ

うがいい手ではないか」と大いに迷うことも確かにあります。

 

しかし、最初にひらめいた手と後から考えた手が甲乙つけが

たい場合は、私は、最初にひらめいた手で勝負してきました。

 

なぜなら、ひらめきは無心だからです。反対に、後から考え

た手は、”勝手読み”。つまり、自分の都合のいいように勝手

に考えをこねくり回したもので、一見正しいようでいて、ど

こかに落とし穴があることも多いのです。

 

中略

 

ふと思った、ピンときた。そんな直感の声を「単なる気のせい」

と見逃さず、素直な心で従ってみるのもいいのではないでしょう

か。それもまた、「いいこと」を引き寄せる方法ではないかと

思うのです。

 

 

教室の窓2018.9VOL.55より 授業改善の視点

教室の窓2018.9VOL.55より 授業改善の視点より抜粋

 

授業改善の視点

中略

OECDのEducation2030では、見通しを持つという

Anticipationと、実際に学習や行動するというActionと

振り返りとしてのReflectionを組み込んだAARと呼ばれる

サイクルをきちんと回すことが、学びを深めていくために

大切であるとされています。

 

例えば、Anticipationについて、先生が授業の初めに課題を

提示する場合に、「今日はこれをやります」と単に板書を

するのではなく、前の時間とのつながりについても子どもに

質問を投げかけることから始める。また、教材の見出しを

黒板に書く場合でも、先生が先にさっと書いてしまうので

はなく、途中で書くことを止め、「あれ、何だろうね?」

と質問して、子どもが「今日はこれをやるんじゃないか」

とつぶやいた言葉を拾い上げながら、一緒に取り組みたい

課題や見通しを持たせる。

 

このように子どもを授業に参加させながら、いかにAAR

サイクルをつくっていくかということは、子どもとのかか

わりの面でもとても大事なことであると思います。

 

もちろん知識として教えなければいけないところもあれば

挑戦的に、より探求的に課題に取り組むべきところも両方

あるわけです。

先生方には、課題全体の質を上げていただくのと同時に

授業の流れの中で、子どもがほんの少しでも見通しを持て

るようにしっかりかかわっていただきたいと思います。