研修メモ

直感の95%は正しい!   PHP10月号より

PHP10月号より抜粋

 

直感の95%は正しい! 加藤一二三(棋士九段)

 

中略

 

直感の声に従ってみる

 

「直感精読」

これは、私がよく色紙に各言葉の一つです。

「直感でひらめいた手を徹底的に精読し、裏付け

をもって指す」という将棋の極意をあらわしたものです。

 

いつもではありませんが、時折、盤面を見た瞬間、パッと

直感的に手が浮かんでくることがあります。私は、そのよう

にひらめいた手は、95%いい手だと考えています。もちろ

ん、熟考の末に、後から浮かぶ手もあります。「そちらのほ

うがいい手ではないか」と大いに迷うことも確かにあります。

 

しかし、最初にひらめいた手と後から考えた手が甲乙つけが

たい場合は、私は、最初にひらめいた手で勝負してきました。

 

なぜなら、ひらめきは無心だからです。反対に、後から考え

た手は、”勝手読み”。つまり、自分の都合のいいように勝手

に考えをこねくり回したもので、一見正しいようでいて、ど

こかに落とし穴があることも多いのです。

 

中略

 

ふと思った、ピンときた。そんな直感の声を「単なる気のせい」

と見逃さず、素直な心で従ってみるのもいいのではないでしょう

か。それもまた、「いいこと」を引き寄せる方法ではないかと

思うのです。