教室の窓2018.9VOL.55より 授業改善の視点
2018年9月5日 10時02分
教室の窓2018.9VOL.55より 授業改善の視点より抜粋
授業改善の視点
中略
OECDのEducation2030では、見通しを持つという
Anticipationと、実際に学習や行動するというActionと
振り返りとしてのReflectionを組み込んだAARと呼ばれる
サイクルをきちんと回すことが、学びを深めていくために
大切であるとされています。
例えば、Anticipationについて、先生が授業の初めに課題を
提示する場合に、「今日はこれをやります」と単に板書を
するのではなく、前の時間とのつながりについても子どもに
質問を投げかけることから始める。また、教材の見出しを
黒板に書く場合でも、先生が先にさっと書いてしまうので
はなく、途中で書くことを止め、「あれ、何だろうね?」
と質問して、子どもが「今日はこれをやるんじゃないか」
とつぶやいた言葉を拾い上げながら、一緒に取り組みたい
課題や見通しを持たせる。
このように子どもを授業に参加させながら、いかにAAR
サイクルをつくっていくかということは、子どもとのかか
わりの面でもとても大事なことであると思います。
もちろん知識として教えなければいけないところもあれば
挑戦的に、より探求的に課題に取り組むべきところも両方
あるわけです。
先生方には、課題全体の質を上げていただくのと同時に
授業の流れの中で、子どもがほんの少しでも見通しを持て
るようにしっかりかかわっていただきたいと思います。