「少年の日の思い出」の授業で・・・
1年生の国語の教科書に,ヘルマン・ヘッセが書いた「少年の日の思い出」という小説が載っています。作者が少年時代,蝶の収集の虜になっていた頃,隣に住んでいる少年が本の挿絵でしか見たことがない蝶を手に入れたという話を聞き,見せてもらいにいった時,その少年の部屋が開いており,思わず盗んでしまったというお話です。
この小説を学習するにあたり,担当教師から,「より深く考えさせるために子どもたちにぜひ蝶の標本を見せたいのですが・・・」という相談がありました。そこで,夏休みに伊達崎公民館で蝶の標本を展示していたことを本校の校長から聞き,伊達崎公民館館長に連絡をとり,桑折町教育委員会生涯学習課の課長様からその標本が保管してある桑折町種徳美術館を紹介していただき,元福島大学教授の蜂谷様が寄贈された蝶の標本を借りてきました。
それらの標本を教室に持って行き,授業の中で提示すると,その標本の美しさ・蝶のつくりのすばらしさに圧倒され,「蝶の標本がこんなにきれいだと思わなかった」「これなら盗んでしまう気持ちもわかる」とつぶやく生徒もいました。
この記事を書いている自分も昆虫大好き少年だったので,昔のことを思い出しながら,もう一度この小説を読み直してみました。